「利他」と言う言葉は、初めて使ったのは「空海(弘法大師)」(774~835年)だそうです。「自利利他」と言う言葉で書いてあって、「自利」こそが「利他」の土壌であると考えていたそうです
「利他」の言葉を用いず利他の実践を語り始めたのは、「最澄(767~822年)」だそうです。
「忘己利他(もうこりた)」=己を忘れて他者を利するのが慈悲の極みだと最澄は言いました。
空海は、仏の教えは「自利利他」=「二利」に尽きる。永遠の安楽を望む「自利」、もう一つは、この世の苦しみの原因を取り除きたいという「利他」であると。
道元の「正法眼蔵」には、「四摂法」=「布施」「愛語」「利行」「同時」の営みが重要だといいます。
愛語というふは、衆生をみるにまづ慈愛の心をおこし、顧愛の言語をほどこすなり。おほよそ最悪の言語なきなり。「正法眼蔵」(四)岩波文庫より
コメント