70歳代の主婦のプロフィール

十界(じっかい)

今日の仏教用語

地獄(じごく)、餓鬼(がき)、畜生(ちくしょう)、修羅(しゅら)、人間(にんげん)、天上(てんじょう)、声聞(しょうもん)、縁覚(えんがく)、菩薩(ぼさつ)、仏(ぶつ)という十種類の世界のこと

私たちの命は、死んでそれで終わりではなく、いろいろな世界に次々と生まれ変わって生き続けるという考え方があります(輪廻)。この世でどのような行いをしたかによって、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上という6つの世界のいずれかに赴くと仏典にも説かれています(六道輪廻)。迷いの世界で煩悩をなくさないかぎり、いつまでも六道のいずれかに生まれ変わります。
地獄、餓鬼、畜生の世界は、特に、三悪道・三悪趣(さんあくしゅ)と呼ばれます。

六道の上には、声聞、縁覚、菩薩、仏という世界があって、この境涯になるともう六道に生まれ変らなくなります。
仏教とは、六道から抜け出すための教えです。そのために、学び、修行し、功徳を積んでいくのです。

すべてを合わせて、十界といいます。あの世にある世界だけを言うのではなく、この世に生きる私たちの中にもあるという考え方もあります。

地獄界=悪行の数々を重ね、心は憎しみに満ちた罪深い者たちの世界です。

餓鬼界=貪欲な者たちの世界。決して満たされず、常に飢えと渇きに苦しみます。

畜生界=弱肉強食の世界。本能だけで生きた愚かな者たちの行き先とされます。

修羅界=いかりに満ち、戦いや争いを好む者たちの世界。戦いに明け暮れています。

人間界=人間の世界。生・老・病・死などの苦しみはありますが、仏の教えによって悟り、六道から離れるチャンスがあります。

天上界=苦が少ない神々の世界。長生きできますが、いつかは生まれ変わります。

声聞界=仏門に入り、仏の教えを聴聞する人たちの世界。自らの悟りに専心して、他の人の為の行いに欠けています。

縁覚界=師匠を持たず、自己流の修行で悟ろうとする人たちの世界。声聞を同じように、自己中心的な立場をとります。

菩薩界=自らの悟りのためだけでなく、他の人を救うために生きる人たちの世界。

仏界=悟りの世界です。執われのない真の自由を得て、至高の幸せに満ちています。

菩薩をめざす歩みが菩薩行です。お互い頑張りましょう。

やさしい経典用語集より抜粋

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