世間の人は偏見にもとづいて、自分がいちばんよいと思うものを「最高だ」と言い、それ以外のものを「くだらない」と言う。
それ故に、論争のやむときがない。
人が何らかのものを拠りどころとして、その他のものは「くだらない」と考えるなら、それは「こだわり」であると真理に達した人は言う。
それ故に修行者は、見たこと、学んだこと、思案したこと、また戒律や道徳などを拠りどころとしてはならない。
「経集798.799」
拠りどころ=たよりとするところ。支えになるもの。身を寄せるところ。寄る辺。
こだわり=あることを必要以上に気にすること。普通の人が気にしないようなことに関して好みを持つ。妥協なく徹底して追及する。
修行者=仏道の修行をする人。仏道修行のため托鉢(たくはつ)してまわる僧。武芸を修行する人。
なかなか逆説的な言葉ですね。学ばないとわからないけど、それにとらわれてはいけないということでしょうか。でも、新しいこと、知らないことは学ばねばわかりませんね。
あの人が言っていた、youtubeで見た、学校でこう習った、本に書いてあった、先生がこう言った・・・・すべてを自分の頭の中で取り込んで考えて、ひとつひとつにとらわれず、また新しいことを受け入れていくということでしょうか?
自分とは何か? 生きる意味は? そういうことを考えるのが人間なんでしょうね。
コメント