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仏像とは

今日の仏教用語

仏教を始めたシャカの肖像だけでなく、大乗仏教で説かれる「釈迦如来」以外の如来、菩薩、明王、天部などの諸尊や、羅漢、始祖までを含めた仏教世界を構成するすべての尊像を総称します。

如来(にょらい)
狭義には悟りをひらいた人・真理を得た人(仏陀)という意味で、シャカは信仰上7人目の仏陀とされます。大乗仏教では、釈迦如来以外に、阿弥陀如来、薬師如来、大日如来など多数の如来を説きます。
仏の願である慈悲(じひ)のうち、「慈(父のように、恐れを取り去ろうとする心)」を体現する仏です。
群青色の巻き毛で頭の頂が盛りあがり、虚飾を捨て去った衣一枚の姿で表されます。

また、後世になって、身体から金色の光を放ち、眉間には白い巻き毛の「白毫(びゃくごう)」があるなど、三十二相・八十種好と呼ばれる如来の特徴が説かれるようになりました。

菩薩(ぼさつ)
狭義では、釈迦教団にあって悟りを求めて修行する人。広義では、大乗仏教が説く衆生済度(しゅじょうさいど)を行う尊格で慈悲の「悲(母のように、望むものを与えようとする心)」を体現し、如来の願に沿って人々を救う存在。
観音菩薩や弥勒菩薩、地蔵菩薩、文殊菩薩など数多くの菩薩が説かれます。

形象は、出家する前のシッダールタ王子を表しているので、髻(もとどり)を高く結い上げ、宝飾や胸飾、腕輪などの豪華な装身具を着け、ほとけの作用を象徴する持物を執っています。

明王(みょうおう)
ヒンドゥー教などの影響をうけて成立した密教の尊格。如来や菩薩の教えに従わない衆生を、忿怒の形相で教え導く教令輪身(きょうりょうりんじん)。古代インドの神々に倣って、多面多ひの異形の姿をしています。
大日如来は、不動明王を中心に降三世(ごうざんぜ)、軍荼利(ぐんだり)、大威徳(だいいとく)、金剛夜叉(こんごうやしゃ)に変化して、五大明王を構成します。
その他に、愛染(あいぜん)明王、孔雀明王、烏枢沙摩(うすさま)明王などたくさんの明王が説かれました。

天部(てんぶ)
明王と同じく、バラモン教やヒンドゥー教などインドで信仰される神々が仏教に取り入れられて成立した尊格は「天」と呼ばれます。
多くは甲冑をつけ武器を執り、衆生や煩悩や無明から遠ざける護法善神
四天王や仁王のような激しい動きのものから、やさしい天女の姿で表現される吉祥天や弁財天などが代表的です。

羅漢・仏弟子・高祖・始祖(らかん・ぶつでし・そうそ・しそ)
実在の人間を尊格とした像。釈迦から直接教えを受けた十大弟子や、釈迦の教えに従って高い境地に到達した修行者たちのほか、日本に戒律を伝えた鑑真や真言密教を伝えた空海、天台宗を伝えた最澄、また鎌倉時代以降に民衆のための宗派を確立した高僧たちの肖像です。

「仏像礼賛」薮内佐斗司著より抜粋

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