答えは、六道輪廻から抜けること。
もう生まれ変わらないということですね。
この世で生を受けて、苦しみはある世界から、それから抜け出て仏の世界に安住できるように願うこと。この世での体験を乗り越えられれば、抜け出られる。
六道輪廻とは、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上の6つで、この世でどのような行いをしたかによって、いずれかの世界に赴くとという考え方。
1,地獄界・・・悪行の数々を重ね、心は憎しみに満ちた罪深い者たちの世界。憎しみを持たないということは結構難しいですね。
2,餓鬼界・・・貪欲な者たちの世界。決して満たされず、常に飢えと渇きに苦しみます。食べ物だけでなく、もっとお金が欲しい、あれが欲しい、これが欲しいと思うのも同じかもしれません。
3,畜生界・・・弱肉強食の世界。本能だけで生きた愚かな者たちの行き先とされます。自分だけが勝ち組になって有頂天になっても、そのあとは。
4,修羅界・・・怒りに満ち、戦いや争いを好むもの立ちの世界。戦いに明け暮れています。自分たちの利益を守るために、古代から人は戦いに明け暮れています。刀やナイフ、銃やピストル、大砲、ミサイル、核兵器・・・いろんな兵器を生み出して、それを売りつけるために暗躍している人間もいますね。
5,人間界・・・人間世界です。生老病死の苦しみはありますが、仏のみ教えによって悟り、六道から離れるチャンスがあります。
6,天上界・・・苦が少ない神々の世界。長生きできますが、いつかは生まれ変わります。仙人さんなどは天上界の人かも知れません。
自分勝手な考えですが、美しい人とか、聡明な人とか、優れた能力のある人は、天上界からの生まれ変わりではないかと思っています。
このあと、声聞、縁覚、菩薩、仏があり、全部で十界と言います。
六道輪廻から抜け出るためには、六波羅蜜の修行が必要です。
六波羅蜜は、布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧の6つです。
1,布施(ふせ)=施しをすること。財物を捧げるのを「財施」、仏のみ教えを人に説く「法施」があります。何も持たない人でも「無財の七施」という”ほほえみ”や”席を譲る”、”優しい言葉”をかけるというところから始めてもいいのです。相手に喜ばれることですね。自分中心ではできないことです。
2、持戒(じかい)=戒律を堅持すること。積極的によいことをする。世の中でダメと言われることをしないことです。嘘をつく、人をだます、人を傷つける・・・これがダメだと知らない人が増えています。
3、忍辱(にんにく)=苦難を耐え忍ぶこと。誹謗、迫害を受けても耐え、慈悲の心で応じます。なぜそうなったのかを自分で考えることが大切です。人差し指を自分に向けて考えてみましょう。
4,精進(しょうじん)=たゆまず努力を続けること。怠らず仏道修行を貫くこと。
本当の仏教は、排他的ではありません。神を信じる宗教では自分たちの神以外を信じると地獄に落ちるという教えです。それが戦争の原因になっている場合があります。自分だけでなく、みんなが幸せになるように考えるのが仏教です。
5、禅定(ぜんじょう)=瞑想して精神統一をすること。接心修行などがあります。自分の果たす役割は何だろう、生きる目的は何だろう・・・と考えるのが人間(考える葦)です。それを静かに考えることは大切です。
6,智慧(ちえ)=仏の知恵を得ること。一切の迷いを除き真理を見極めます。1から5の修行が出来てから得られるもの。
「やさしい経典用語」参照 真如苑公式サイト
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